スーツブランド「ゼニア」がこだわった人気生地レーベル15種

スーツブランド「ゼニア」がこだわった人気生地レーベル15種

世界一の生地メーカーとして高い評価を受けている「エルメネジルド・ゼニア」は、100年以上にわたってより良い生地を探求してきました。毎年ゼニアは春夏、秋冬の2シーズンで新しいモデルが発表しており、日本向け製品だけでも300種類がリリースされています。今回はゼニアの生地の中でも特に人気を集めている15のレーベルをご紹介いたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肌ざわりが良いゼニアの代表的レーベル Trofeo(トロフェオ)

肌ざわりが良いゼニアの代表的レーベル Trofeo(トロフェオ)

トロフェオは、肌触りや着心地の良さで人気を集めているゼニアの代表的レーベルです。
一般的にスーツの生地には、一頭のヒツジから少量しか取れない平均直径19.5ミクロン程度のスーパーファインウールが使われます。トロフェオにはさらに厳選を重ねた、平均16ミクロン以下のウールを使用しています。
さらに2009年に製法が改善され、繊維の撚りを強くすることで、ウールが持つ光沢や張りこしをさらに引き出すことができました。美しく、柔らかく、型崩れもしにくい、まさにゼニアを代表するにふさわしいレーベルと言ってよいでしょう。

 

カシミヤを混紡した秋冬モデル Trofeo-cashmere

カシミヤを混紡した秋冬モデル Trofeo-cashmere

トロフェオカシミヤは、通常のトロフェオの生地にカシミヤを織り込んだ秋冬向けのレーベルです。このトロフェオカシミヤは、ヤギの紡毛(ぼうもう)という毛足の短い繊維を撚り合わせ、さまざまな加工を経て作った、起毛性のフランネル生地です。
起毛の秋冬スーツというとごわごわしたイメージを想像しがちですが、トロフェオカシミヤはゼニアスーツらしい柔らかさを持っています。カシミヤは空気の層が多く保湿性に優れているため、秋冬用スーツに適した防寒性も備えています。

 

シルクの光沢と滑らかさを加えた Trofeo600

シルクの光沢と滑らかさを加えた Trofeo600

シルクを織り込んだ軽量モデルのトロフェオ600は、軽量で独特の光沢感を持ったモデルです。名前の由来である600番手のシルクは、約8デニールに相当します。トロフェオの繊維と混紡することで、繊細で柔らかな手触りが生まれます。約15%のシルクを織り込んだことで、1メートル当たり210グラムととても軽量なことも特徴です。

 

シワやヨレに強いゼニアの機能性レーベル Traveller (トラベラー)

シワやヨレに強いゼニアの機能性レーベル Traveller (トラベラー)

トラベラーは、シワのできにくさ・戻りやすさに特化した機能性レーベルで、出張の多いビジネスマンに人気です。
スーツのシワは、繊維が捻じれて戻らなくなることが原因です。トラベラーでは2本の繊維を異なる回転で撚り合わせることで、1本の糸に2つの軸を持たせています。そのため片方の軸が捻じれても、もう片方の軸がテンションを維持して元の方向に戻ろうとするのです。このシワに対する強さは「ハンガーにかけておけば、翌朝にはシワがなくなっているスーツ」とさえ言われており、出張や長時間の移動が多い方におすすめです。

 

シルク混紡生地でも丈夫な Traveller-silk

シルク混紡生地でも丈夫な Traveller-silk

トラベラーシルクは、シワになりにくいトラベラーにシルクの光沢と肌触りが加わったレーベルです。トラベラーは生地1メートル当たり280グラムと重量があるのに対して、トラベラーシルクは240グラム程度と軽量です。通常、シルクはシワの付きやすい素材ですが、シワに強いトラベラーに配合したことでお互いの弱点を補うことに成功しました。

 

ゼニアのフルオーダー専用レーベル Electa(エレクタ)

ゼニアのフルオーダー専用レーベル Electa(エレクタ)

エレクタは秋冬に適したフルオーダー専用のレーベルで、80年以上の長きにわたって人気を集めています。お客様ひとりひとりに合わせて採寸するフルオーダー「ス・ミズーラ」専用のエレクタは、1929年のリリース以来一度もリニューアルされていない人気のレーベルです。
エレクタは他のレーベルよりも太い平均直径18ミクロンの糸を使用しています。太い糸に繊細な糸を一緒に織り込む「混合織り」を採用することで、丈夫でありながら滑らかな手触りを両立しています。
「混合織り」によってきめ細かく多彩な模様を織り込むことができるのも、エレクタの特徴のひとつです。スタンダードな柄だけでなく、ドレススーツに似合う個性的な柄のスーツを作成することもできます。

 

 

 

 

 

 

ゼニアの技術が詰まった7つの春夏用レーベル

ゼニアの夏用スーツの先駆け High Performance

ゼニアの夏用スーツの先駆け High Performance

ハイパフォーマンスは、1980年代から販売されている春夏向けのレーベルです。細い繊維を強力に撚り合わせることで、軽量で丈夫な糸を作ることができます。そのため生地の向こうが透けるほど風通しの良い、粗目のスーツを作ることができるのです。
丈夫ながら安っぽいポリエステル製のスーツが多く流通している中、ゼニアは「夏場でもウール100%生地のスーツを着ることができる」という常識を作り上げました。

 

暑さに強い素材を採用した Mohair trophy

暑さに強い素材を採用した Mohair trophy

ハイパフォーマンスと並行してリリースされていたモヘアトロフィーは、高品質モヘア(アンゴラヤギの毛)とウールを織り合わせた、素材に重きを置いた春夏向きレーベルです。南アフリカのモヘア評議会でノミネートされた高品質なモヘアだけを買付け、スーパーファインウールと織り合わせています。これによって夏でも軽やかで、張りこしのあるスーツを作ることができます。

 

天然の冷感素材シルクを使った Shang

天然の冷感素材シルクを使った Shang

シャンは、シルクの起源とされる中国王朝「商」に由来しています。
混紡された10%のシルクによって、美しさや肌触りだけでなく優れた吸湿・放湿性を持っています。わずか3デニールに相当する細いシルク繊維は身体の表面に空気の層を作り出し、ひんやりと快適に着こなすことができる天然の冷感素材です。
また繊維の断面が三角形のシルクは光を同じ方向に反射します。そのためネクタイのように上品なツヤが生まれ、独特の光沢を持った生地を作ることができるのです。

 

繊維と生地の加工技術が光る Tropical

繊維と生地の加工技術が光る Tropical

トロピカルは繊維の撚り方と生地の織り方によって快適さにこだわったレーベルです。ウールの原毛から撚った2本の繊維をさらに撚り合わせた「双糸」を使うことで、粗目の生地でも丈夫なスーツを作ることができます。さらに「平織り」という吸湿性の高い織り方を採用することで、春夏に快適に過ごせる機能性を高めているのです。通気性が良く、よく汗を吸うトロピカルは、夏の定番レーベルとして好まれています。

 

ウールを活かすための冷感加工技術 Cool Effect

ウールを活かすための冷感加工技術 Cool Effect

トロピカルを元に2010年に開発された技術が、繊維に特殊加工を施した「クールエフェクト」です。糸を生地に織る前の染色段階で、約8割の直射日光を反射する独自開発のトリートメントを施します。この加工を施すことでスーツの表面温度を約10℃低下させてくれるため、夏場でもダークスーツを快適に着こなすことができます。
日本でも化学繊維でできた冷感素材が増えていますが、ゼニアのスーツはあくまでもウールの質感にこだわりを持って、季節を問わず着こなせるよう開発されています。

 

新しい生地技術を取り入れた High performance-Cool effect

新しい生地技術を取り入れた High performance-Cool effect

ハイパフォーマンスの弱点をクールエフェクトで補った新しいレーベルも登場しました。40年近く愛されているレーベルですが、普段シワができにくい反面、梅雨になると吸湿を繰り返して、生地が波打ってしまうという弱点がありました。
そこでゼニアは生地の吸湿性だけに頼らず、クールエフェクトの表面加工技術を併用することで、総合的な快適さを持つレーベルに仕上げたのです。繊維自体をさらに強く撚り合わせ、トラベラーで培われたSZ併用の撚り方を受け継いで、波打ちにくい生地を作り出しました。

 

ゼニアの質感が手軽に味わえる cross-ply

ゼニアの質感が手軽に味わえる cross-ply

2013年にリリースされたクロスプライは、ウール、リネン、シルクを織り交ぜたレーベルです。同じレーベルの中でもウールが多いタイプやリネンが多いタイプといったように、好みの質感を選ぶことができます。軽くて柔らかく通気性も良いため、夏場のジャケットとして注文される方が多いようです。またゼニアのスーツの中では比較的リーズナブルなため、若い方でも気軽に2,3着目のスーツを作ることができます。

 

ゼニアスーツの中でも格別の品質を持つ秋冬向けレーベル

テーラーメイドでしか味わえない手触り 15milmil15

テーラーメイドでしか味わえない手触り 15milmil15

「クインディッチ・ミルミル・クインディッチ」は、トロフェオを超えるゼニアの上位レーベルです。ゼニアはウールの厳選に大変なこだわりを持っていますが、その中でも15ミルミルは15.5ミクロンの原毛のみで作られています。この希少な素材を使うことによって、シルクやカシミヤにも匹敵する手触りのスーツを作ることができます。
15ミルミルは、秋冬向けでありながら1メートル当たり240グラム程度と、春夏向けスーツと同じくらいの軽さを持っています。繊細な生地は湿気の影響を受けやすく、生地の伸縮を計算に入れた「遊び」を作らなければいけません。15ミルミルの着心地は、機械で生産する既製服には真似できない、テーラーメイドならではの品質だと言えます。

 

1930年代ヴィンテージを再現したレーベル Heritage

1930年代ヴィンテージを再現したレーベル Heritage

「遺産」という意味を持つヘリテージは、1930年代のスタイルを復刻したレーベルです。柄のパターンや糸目、仕上げなど当時の風合いを再現したヴィンテージスーツを作ることができます。当時のスーツには丈夫に作るために重量のあるものが多かったのですが、復刻版のヘリテージは繊維自体を強く撚り合わせているためとても軽量です。
さらにトラベラーなどで培われたシワに対する復元力も兼ね備えています。伝統的なスタイルを踏襲しながら、ゼニアの繊維加工技術が詰めこまれたレーベルです。

数多くのレーベルが存在するゼニア生地ですが、それぞれに個性があり、特徴的な機能を備えています。そしてゼニア生地の価値は、実際に触ってみて初めて実感するものです。ご自身の用途を考えて、ぜひ店頭で試してみてください。

 

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