スーツの印象はココで決まる!? 「ラペル」の基礎知識
スーツのこだわりポイントは学べば学ぶほど奥が深いもの。
ジャケットのカラー(上襟)に続く下襟部分を「ラペル」と言いますが、ラペルの形や幅、きざみの角度で趣が変わるため、オーダースーツを作る上で重視すべきポイントです。
今回はラペルの種類についてご紹介します。
オーダースーツ作成の一助になれば幸いです。
ラペルの名称
「V字型の刻み」を意味するノッチドラペル。カラーとラペルの縫い合わせ部分(ゴージライン)がまっすぐで、あらゆるシーンに対応し、シングルスーツにおける定番スタイルです。
魚の口(フィッシュマウス)とも呼ばれるセミノッチドラペルは、ノッチドラペルと比べると少し上向きに角度がつけられ、上衿と下衿の開く角度が狭くなるのが特徴です。
ピークドラペルの下衿の角度をやや水平にカットしたラペル。ピークドラペルよりも優しい印象になります。フォーマル・ビジネスと両方使用できる万能タイプです。
ピークドは「先のとがった」を意味します。ラペルの先端が上向きで、鋭角なものを指し、フォーマルスーツやダブルスーツに多いです。
ラペルの幅
●レギュラーラペル
平均的なラペルで幅は7.5~8.5cm前後。
●ナローラペル
ナローは「細い」を意味します。ラペルの幅は5cm~7cm前後。
●ワイドラペル
幅は9~10cm前後。風で舞い上がらないように重く、固く加工している場合もあります。
ラペルの幅はその時々によって流行が異なるもの。現在ではナロータイプの人気が高いですが、どのように変わっていくかは分からないので注意が必要です。
全体のバランスを見てオーダースーツを作りましょう。
大柄な方にはワイドラペルが、やせ型の人にはナローラペルが似合うとされていますが、一概には言えないのが正直なところ。鵜呑みにせず、お店の方と相談しながら自分の体型や顔の雰囲気に合うラペルを選んで下さい。
また、ご自分の仕事に合わせた選び方も大切です。
一般的に、ワイドラペルはクラシックな雰囲気をアピールするのに向いています。そのため、公務員や管理職など、信用や威厳などを重視する仕事をしている方にオススメです。
ナローラペルはモード系の印象が強く、クリエイティブな仕事をしている方には最適だと言えるでしょう。
ラペルにこだわる場合、1つ注意点があります。
「ネクタイの太さとラペル幅をできるだけ均等にすること」です。
ナローラペル×ワイドタイや、ワイドラペル×ナロータイではアンバランスな印象を与えてしまうかもしれません。
ラペルに合わせてその日のネクタイを選んで下さい。