再び注目! 3つボタンスーツを今っぽく着こなすコツ
昔流行した「3つボタンスーツ」が、最近になり再注目されているのをご存じでしょうか? ただし、昔と同じシルエット、着方をするのはナンセンスです。本記事では3つボタンスーツを今っぽく着こなすためのコツをお伝えします。
3つボタンスーツの特徴とは? 再注目の理由
3つボタンスーツはシングルスーツ(フロントボタンが1列に並んでいるスーツ)の一種で、文字通り「3つのボタンが並んでいるデザイン」のスーツです。クラシカルな雰囲気があり、英国紳士のような上品さ、堅実さが魅力といえるでしょう。
日本ではアイビーブームの流行した1990年代に人気がありましたが、2つボタンスーツが主流となったこともあり、一時期は下火になりました。
しかし近年の「クラシカル回帰トレンド」により、再び3つボタンスーツに注目が集まりつつあります。オーダースーツを注文されるビジネスパーソンの中にも、「大人っぽくクラシカルなスーツが欲しい」「他とは違う着こなしがしたい」という方は増えているのです。
3つボタンスーツを今っぽく着こなすコツ
3つボタンスーツをトレンド感たっぷりに着こなすには、いくつかのコツがあります。おしゃれに見せる3つのポイントをご紹介します。
段返りデザインの3つボタンスーツを選ぶ
従来の3つボタンスーツは上3つのボタンを留めるケースも多かったのですが、近年人気の3つボタンスーツは「段返り」に仕立てられることが多いものです。段返りとは、最上段のボタンにラペル(下襟)が被さるようなデザインのことです。ラペル先の返りが深く、立体感が出るため、品よく美しい雰囲気の着こなしが楽しめます。
段返りの3つボタンスーツはぱっと見2つボタンスーツにも見えるため、さりげないこだわりを好まれる方にもぴったりです。ちなみに段返りデザインの場合、2段目(真ん中)のボタンのみを留めて着用します。下のボタンを留めないことで、腰回りのシワによる“野暮ったさ”が出ず、すっきりとした印象で着られます。
ややタイトめのシルエットで仕立てる
3つボタンスーツは一昔前のようなダボっとしたシルエットで着ると、途端に野暮ったくなります。トレンドを意識するならば、ややタイトめのサイズ感ですっきりと着こなすのがスマートです。
また、スタイリッシュに着こなしたい場合はゴージライン(上襟・下襟の縫い目)を高めに設けたり、ラペル(下襟)を狭くしたりするなども良い方法です。
サイドベンツで美しいシルエットを強調
3つボタンスーツを仕立てるときはスタイルアップのためにウエストを絞る場合も多いもの。この場合ベント(切れ込み)をどこに入れるか迷う方も多いですが、シルエットを美しく仕上げたい場合は「サイドベンツ」がおすすめです。
後ろ裾のセンターにベントを入れた場合、ウエストの絞りによってヒップにかかる生地が開きやすくなります。しかしサイドベンツであれば、ヒップが見えてしまうこともありません。ウエストのシェイプを強調しつつ美しいシルエットを演出できるので、ぜひ覚えておきましょう。
現代風の3つボタンスーツで新鮮なおしゃれを楽しもう!
襟の返りの良さによる立体感、美しさが楽しめる3つボタンスーツ。現代的に着こなすには、段返りデザインであること、タイトめのサイズ感を意識するとよいでしょう。これからスーツを仕立てるときは3つボタンスーツも選択肢に入れ、その魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。