汗をかく夏、シャツを長持ちさせる“洗濯・干し方”5つの鉄則
はじめに:なぜ夏こそシャツケアが重要なのか

夏の通勤で汗をかくビジネスマン。シャツの汗ジミ対策は日々の洗濯がカギです。
クリーニングに出してしまえば簡単ですが、昨今の物価高を考えると、毎回の出費が気になるところ。
少しでも節約したい、でも見た目には気を遣いたい──そんな思いを抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで!
今回は、**自宅で手軽にできて、しかもシャツを長持ちさせられる「洗濯・干し方の鉄則5つ」**をご紹介します。
日本の夏は高温多湿。通勤だけでも汗が吹き出し、オフィスでは冷房との寒暖差にも悩まされる厳しい季節です。
この時期、ビジネスパーソンにとって欠かせないアイテムといえば、シャツ。
特にクールビズ期間中は、スーツを着ない代わりにシャツ1枚で人前に立つ場面が増えるため、シャツの清潔感がそのまま“第一印象”に直結します。
しかし、汗・皮脂・日焼け止めなどの影響で、夏のシャツは傷みやすく、黄ばみやニオイ、型崩れが起こりやすいのも事実です。
さらに、洗濯回数も増えるため、摩耗や縮み、色落ちといったリスクも。
そこで今回は、**夏でもシャツを長く・美しく着るための「洗濯と干し方の鉄則5つ」**を、オーダーシャツ専門店の視点から丁寧にご紹介します。
自宅で実践できる工夫ばかりですので、ぜひ今日から取り入れてみてください。
鉄則①:洗濯は“着用当日”が理想。放置時間が黄ばみの原因に

黄ばみ対策には酸素系漂白剤での浸け置きが効果的。自宅で簡単にできるシャツケア。
汗をかいたシャツを洗濯カゴにそのまま……という習慣、ついやっていませんか?
実はこれが、シャツを一気に劣化させる大きな原因です。
シャツに染み込んだ汗や皮脂は、時間が経つと酸化して黄ばみに変わります。
特に襟元や脇の下は黄ばみが目立ちやすく、放置時間が長いほど落としにくくなります。
また、湿ったままの状態で置いておくと雑菌が繁殖し、嫌なニオイの原因にもなります。
【具体的な対処法】
- **帰宅後すぐに洗濯するのがベスト。**時間がない場合は、ぬるま湯で軽くすすいでから洗濯カゴへ。
- 洗濯できない日でも、40℃前後のぬるま湯に30分ほど浸け置きするだけで、皮脂汚れが固着するのを防げます。
- 酸素系漂白剤を少量入れた浸け置きも効果的。白シャツの黄ばみ予防になります。
忙しい朝や疲れた夜にすぐ洗濯するのは大変かもしれませんが、未来の自分のために“ひと手間”を惜しまないことが、シャツを美しく保つ第一歩です。
鉄則②:洗濯ネット&裏返しで生地ダメージを最小化

シャツは裏返して洗濯ネットに。摩擦によるダメージを防ぐ基本のケア方法です。
夏はシャツの洗濯回数が増える分、摩擦による生地の傷みや毛羽立ちが発生しやすくなります。
【洗い方のコツ】
- **洗濯時は必ず裏返して、1枚ずつ洗濯ネットに入れる。**摩擦を減らし、繊細な部分も守れます。
- 洗濯ネットは**シャツのサイズに合った“ジャストサイズ”**が理想。
- 洗濯コースは**「ドライモード」「手洗いモード」などの優しい設定**を選びましょう。
特に高番手のコットンを使用したオーダーシャツには必須のケアです。
鉄則③:“脱水しすぎ”はシワと縮みのもと
脱水を長くかけると、早く乾くように感じるかもしれません。
しかし、実はこれがシワや縮みの原因になるのです。
【正しい脱水の仕方】
- 脱水時間は30秒〜1分で十分。
- 時間が許す場合は、手で軽く水を切ってから干すのが理想。
- 洗濯機の**「ソフト脱水」や「無脱水」モード**を活用しましょう。
濡れたままの“しんなり”状態で干すと、自然なドレープが生まれ、アイロンがけも楽になります。
鉄則④:干し方は“厚みのあるハンガー”で立体的に

厚みのあるハンガーは、シャツの型崩れを防ぎ、干し方や収納の質を高めます。
ピンチハンガーで吊るすと肩に跡が残り、型崩れの原因にも。
【理想の干し方】
- 肩幅に合った“厚みのあるハンガー”を使用
- 襟を立てて、前ボタンを1〜2つ留める
- 日陰や室内の風通しのよい場所で干す
直射日光は避け、色あせやパリパリ感を防ぎましょう。
鉄則⑤:アイロンは“完全乾燥前”が理想のタイミング

アイロンはシャツが8割乾いたタイミングで。自然な仕上がりと時短に効果的です。
【プロのアイロン術】
- シャツが“8割乾き”の状態でアイロンをかけ始める
- 完全乾燥してしまったら、水スプレーで軽く湿らせる
- 素材に合わせた温度設定(綿=中〜高温、混紡=低温から)
- スチームや専用台の活用で仕上がりの質がアップ
目立つ襟やカフスは丁寧に仕上げることで、全体の印象が引き締まります。
よくある質問(FAQ)
Q. 白シャツの黄ばみがどうしても取れません。どうすれば?
A. 酸化して定着した黄ばみには、酸素系漂白剤を40℃程度のぬるま湯に溶かし、1〜2時間浸け置きしてから洗濯すると効果的です。
重曹やお酢といった家庭用アイテムでも、軽度な黄ばみには対処できます。
Q. 形状記憶シャツでも、洗い方や干し方は同じ?
A. 基本は同じですが、形状記憶加工のシャツは**「アイロン不要」を前提とする設計**なので、脱水後すぐに干すことでシワが伸びやすくなります。
脱水時間や干し方には、より注意しましょう。
Q. 家での洗濯とクリーニング、使い分けの目安は?
A. 汗を多くかいた日や軽い汚れは自宅で十分です。
ただし、ワイン・インクなど特殊な汚れや長時間の着用による汗ジミには、定期的にプロのクリーニングも併用するのがベストです。
まとめ:やってはいけないNG習慣集
- シャツを裏返さずに洗濯機へ入れる(摩擦で生地を傷めやすい)
- 柔軟剤を毎回使う(吸水性が落ちてベタつく原因に)
- 長時間の脱水で生地が縮む・シワが定着する
- 針金ハンガーや細いプラスチックハンガーで干す(肩の型崩れ)
- アイロンを高温で一気にかける(生地のテカリや焼けを招く)
**正しいケアの裏には、間違った習慣の見直しが必要です。
**NG行動を避けることが、シャツを長く美しく保つ最大の秘訣です。
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