スーツの毛羽立ちの原因と2つの対処法
普段からよく着るスーツを一度確認してみてください。もしかしたら生地に細かな糸切れが生じる「毛羽立ち」が起こっていませんか。
毛羽立ちは、摩擦などが原因となって繊維の表面が立ってしまいます。
今回は、毛羽立ちの原因とアイロンの蒸気を利用した対処法について紹介していきます。
毛羽立ちの原因
生地が毛羽立ってしまう原因は、冒頭でも述べたように摩擦によるものです。着用している時に生地同士が擦れあって、繊維が逆立ちます。この現象が酷くなると、絡み合って毛玉を生み出してしまいます。
アクリルやポリエステルといった摩擦に弱い繊維が含まれた合成繊維の生地には、毛羽立ちが見られやすいです。
毛羽立ちの対処法
上下左右に軽く引っ張る
そこまで目立たない段階の毛羽立ちの場合は、容易に対処できます。
毛羽立ちが生じている部分の周りを、上下左右に優しく引っ張るだけです。
これを行うと、糸に対して元々あった場所に戻る力が働き、毛羽立ちとなった毛の先がスーツの中へと消えてくれることがあります。
ただ細かな糸の先が煩わしく思えても、引っ張ることはしないでください。いくらでも糸が出てきてしまうので、その部分の生地が弱くなってしまいます。
アイロンの蒸気を利用する
上の方法でも直らないケースというのもあります。その場合は、スチームアイロンを利用して対処していくことをオススメします。手順は以下の通りです。
- 毛玉ができていたり毛羽立ちが激しくなっていたりする部分を、和ハサミなどでカット
- 毛羽立ちの目立つ箇所をアイロン台に置く
- 衣服から約10センチ離れたところからアイロンの蒸気を当てる※ 1ヵ所につき、5秒程度が目安です。またアイロンの温度設定は衣服の洗濯表示を確認した上で調整してください。
- 最後はエチケットブラシを利用して一定の方向にブラッシング※毛足を整えることをイメージし、優しくなでるようにしてください。
上記以外の対処法
今回紹介した対処法以外にもいくつかスーツの毛玉や毛羽立ちを綺麗にする方法はあります。
例えば「歯ブラシで優しく擦って浮き出た繊維を取り除く方法」「マジックテープの粘着面を生地の表面に優しくなでる方法」などです。
この方法も効果的ですが、スーツによっては生地を傷めることに繋がりますので、ご注意ください。
また毛羽立ちの対処に苦しむ前に原因を見つけることも大切です。
普段からスーツを利用される方の場合、自転車やカバンとの摩擦・オフィスの椅子の素材との摩擦が毛羽立ちの原因だと考えられます。
大切なスーツを少しでも長く使うために、毎日の使い方を意識することも大切です。