スーツの印象を決めるベルトは、バックルにもこだわろう!
ベルトには、パンツがずれたりずり落ちてきたりするのを防ぐ役割とともに、スーツ姿のアクセントとしての役割があります。ずり落ちる心配がないサイズ感だからといって、スーツ姿にベルトを着用しないのは、だらしない印象を与えてしまいます。場面やスーツのデザインに合わせたベルト選びで、スーツ姿をおしゃれに決めましょう。
ベルトを印象付けるポイントは、バックルです。今回は、ベルトのバックルの種類や特徴などについてご紹介します。
ベルトの要となる「バックル」とは
バックルとは、ベルトを着用する際に長さを調節し、固定する留め金具のこと。日本語では「尾錠(びじょう)」と呼ばれ、ウエストベルト以外に、腕時計のベルトやショルダーバッグの肩紐などにも使用されています。
ベルトを選ぶ際にはベルト部分の色や素材、デザインも重要ですが、特に印象を大きく決定付けるのはバックルの素材や大きさ、デザインだと言えるでしょう。バックルはまさに、ベルトの要となる部分なのです。
バックルの種類と特徴
バックルは、固定方式によっていくつかの種類に分けることができます。ここからは、ウエストベルトに用いられることが多いバックルの種類をご紹介していきます。
ピン式バックル
ベルトといえば、ベルトの穴に棒状の金具(ピン)を挿して長さを調節するタイプのものを最初に思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ベルトの留め金具として、一般的に最も多く用いられているのがこの「ピン式バックル」です。カジュアルからビジネス、フォーマルまで、さまざまな場面で着用するベルトに用いられています。
1本のピンで固定するシングルピンタイプが主流ですが、太めベルトなどには、2本のピンで固定する「ダブルピンバックル」と呼ばれるものもあります。こちらはジーンズやチノパンなど、カジュアルなコーディネートに合うベルトに用いられることが多いです。
バックル式バックル
金具でベルトを挟みこんで固定するタイプのベルトは、「バックル式」と呼ばれます。このタイプのベルトも広く普及していますが、実は日本人が考案したということをご存知でしょうか? ベルトに穴を空けずに調節・固定するバックルは、シャープの創業者である早川徳次氏が1912年に考案した「徳尾錠」が起源となっています。
ピン式のベルトの場合、穴の位置によっては「ここだとちょっとキツいけど、一つ長くすると少しゆるく感じる……」というように、なんとなくしっくり来ないこともあるもの。バックル式は自由に調節できるのが良いところです。金具の面積が広いため、デザイン性の高さも魅力です。
トップ式バックル
トップ式バックルは、バックル式と同様に金具が前面に見えるタイプのベルトですが、金具の裏側にピンが付いていて、ベルトの穴に通して固定する方式となっています。つまり、ピン式とバックル式の中間というか、それぞれの良いところを取ったベルトであると言えるでしょう。
ベルト穴で固定するため、革のようなかっちりした素材にも問題なく用いることができます。バックル式同様、金具の面積が広く、さまざまなデザインを施せます。ロゴやエンブレムなどをデザインしたものなど、ハイブランドのベルトにもよく使われるバックルです。
主なバックルの種類と特徴などをご紹介しました。スーツの着こなしは小物選びが肝心です。ぜひバックルにもこだわって、スーツ姿を最高に引き立てるベルトを選んで合わせてください。