一流が好むゼニアスーツ、その耐久性とは
各国の首脳や実業家、スポーツ選手などエグゼクティブの間でも人気のゼニアスーツ。
高品質ではありますが、生地の造りから耐久性について心配される方も多いようです。
そこで、ゼニアスーツの特徴と耐久性についてご紹介します。
ゼニアスーツとは
「ゼニアスーツ」とは、イタリアを代表する高級ファッションブランド「エルメネジルド・ゼニア社」の生地を使用したスーツです。
ゼニア生地は厳選された極細の羊毛によって作られており、ほかの生地とは一線を画す上品なツヤと感触が体感できます。
このゼニア生地は、ゼニアの自社ブランドだけでなく他ブランドのスーツにも一部供給されており、ゼニアの生地を使ったスーツを総称してゼニアスーツと呼ぶこともあります。高級紳士服の約30%はゼニアの生地で作られているとも言われいます。
ゼニアスーツは高価ではありますが、その美しさや感触から世界のエグゼクティブから支持を集めており、国内でも人気が高まってきています。
心配されるゼニアスーツの耐久性
なぜゼニアスーツの耐久性が心配されているかというと、理由は毛(糸)の細さです。
ゼニアスーツの生地には、独自のツヤや感触を出すために、厳選された極細の羊毛が使用されています。羊毛一本の平均直径が約16ミクロン(1ミクロン=1000/1ミリメートル)という極めて細い毛となっています。
この毛の細さから、耐久性の面で問題があるのではないかと心配する方が多いようです。
ゼニアスーツの耐久性は?
さて、気になるゼニアスーツの耐久性ですが、結論から言えばほかのスーツと耐久性はほぼ変わりません。ゼニアスーツに使われている羊毛は確かに細く1本では耐久性は低いですが、その対策として、2本の羊毛を一本に束ねています。厳密に言いますと、原毛から細い糸(単糸)を作り、それを2本撚り合わせています(双糸)。このため、耐久性や強度は他のスーツとほぼ変わらないレベルに保たれているのです。
なお、ゼニアスーツに限らずすべてのスーツに言えることですが、スーツは衣服の中でも繊細な部類に入り、耐久性は低めです。特に毎日同じスーツを連続して使用していると、どんどん生地が痛んでいきます。数着でローテーションし、生地を休ませながら使用していくことが長持ちさせるコツとなります。
ゼニア生地の耐久性についてお伝えしました。ゼニアスーツには、耐久性を上げるための対策が施されているため、ほかのスーツと比べて特に耐久性が低いというわけではないと思って良いでしょう。