出張時に予備の靴は必要か ― 靴の寿命と水分の関係
皆さんは出張に行く際に、靴を何セット持参していますか? 予備の靴など考えず、今履いている1セットで出張に出向く方が多いのではないでしょうか。
ですが1セットだけでは靴の寿命を縮め、靴が長持ちしなくなってしまいます。
靴は水分を吸収する
人は1日、多くの水分を汗として体外に放出します。顔や手、お腹からはもちろん、足からも水分は放出し、足から放出される水分だけでも1日に約コップ1杯分にも及ぶのです。
足から放出された水分は、靴下を抜け、しだいに靴に染み込んできます。そして、それが毎日のように繰り返されると、靴の素材が徐々に痛みだし、寿命を縮めます。
それを防ぎ靴の寿命を延ばすためにも、靴はローテションを組んで使うことが大切です。靴に染み込んだ汗を乾燥させるのに最低1日は必要なため、1日おきに靴は交換しましょう。
合成革であってもローテンションは必要
動物の革で作られた靴は特に汗などの水分を吸収してしまいます。一方で、合成革の靴の場合は水分を吸収する事はありません。
しかし、合成革の靴でもローテンションは必要です。合成革の靴については水分を吸収しない分、その水分が靴内部に蒸気として残り、靴内部を蒸れさせ悪臭の原因となります。また汗に含まれる雑菌が靴の内部に蔓延し、水虫の原因になったり足の炎症を引き起こしたりするのです。
このため合成革の靴であっても、快適に使用する上では1日程度内部を乾燥させ、1日おきに靴は交換しましょう。
出張に持参する靴は2セット
上述の理由から2日以上出張する場合は、初日に履いていく靴1セットと予備用1セットの、計2セットを持参する事が望ましいと言えるでしょう。
2セット持参すれば1日毎にローテションできますので、長期出張でも乗り越えられます。
3セット、4セットと持参しても構いませんが、靴の水分は1日もあれば乾燥しますので、基本的には2セットあれば十分です。余り多くの靴を持参すると荷物がかさ張りますので、特にこだわりがない場合は、2セットで十分でしょう。
日ごろから靴をローテションで履く
出張の際だけでなく、日常生活でも靴は何足かをローテションを組んで履いていきましょう。だいたいの目安となりますが、仮に靴を3足買って毎日違う靴を順番を決めて使えば、およそ1年持つと言われています。
また、使った靴は靴箱に入れる前に、風通しの良い場所に置いておきましょう。靴の中の水分が抜けやすくなります。
スペアを持ち運ぶ際も一工夫
以上のような理由から、靴は2日連続で使うことは避けましょう。出張時も、代えの靴を一足持っていくことをオススメします。
その際は、靴の中にシューキーパーを入れると良いでしょう。そうすることで鞄の中に入れて持ち運んでも靴は型崩れせず、靴はさらに長持ちします。