意外と知らないブラックスーツのマナー
リクルートスーツにブラックの選択肢もあるほど、ブラックスーツは浸透しています。街中でも多くの人がブラックスーツを着ているのを見ることができます。
しかし、ブラックスーツはフォーマル度が高いスーツだとご存知ですか? 実はしっかりとマナーをおさえて着る必要があるのです。
ブラックスーツは冠婚葬祭に着るもの
ブラックスーツは本来冠婚葬祭などの改まった場に着ていくものであり、ビジネスシーンでは改まり過ぎの印象を与えてしまいます。特に敏感なのが海外のビジネスマンで、ブラックスーツはパーティーできていくイメージが強く、ビジネスの場にそぐわないと思われる可能性があるのです。
本来ブラックスーツはフォーマル度が非常に高い物であり、着ていく場所が限定されることを覚えておく必要があるのです。
フラップやボタンにも注意
本来ジャケットのボタンの一番下は留めないものです。また、形が崩れることを防ぐため、座る場合はボタンを外すのがマナーとなっています。ただし、年配のビジネスマンでもボタンは人前で外さない方がいいと認識している人も多いため、注意をする必要はあります。
ポケットのふたの部分であるフラップは、ホコリなどが入らないようにするためで、屋外では外に出して中を守り、屋内では内にしまうのがマナーです。近年では頻繁な出し入れも非効率であることから、どちらかに統一すればよいと言うことで定着しています。
貴族が集まるパーティーではフラップ無しのスーツが着られていたため、今でも正装はフラップ無しなど、歴史と由来もあるのです。
シャツは白か薄いブルーで、半そではクールビズ専用
ビジネスシーンではシャツは白か薄いブルーが基本であり、ピンクなどに色味があるものは不適切とされる場合があります。これはファッション性よりも清潔感や、仕事の内容に重きを置く層があるからで、デザイン関連など美的センスが重視される場以外では避けた方がいい理由にもなっています。
また、ジャケットは長袖の丈に合わせているため、半そでに合わせるのはNGです。半そでを着る場合はクールビズ専用と割り切ることもマナーなのです。
今と昔どちらのマナーも知ろう
ブラックスーツは本来冠婚葬祭に着るものですが、スーツの量産化や大量販売が始まるにつれビジネスシーンに着るのはマナー違反だと言う意識も薄れています。
また、ジャケットのボタンの留め方や、ポケットのフラップ(フタ)の作法も知らない人が増えているのです。マナーを知ることが美しくスーツを着こなすポイントにもなっているため、知識として押さえておくだけでも心構えが変わってくるのです。